ファンキー社長

ソウルの帝王ジェームス・ブラウンをサンプリングしたマンガ「ファンキー社長」のホームページです。初めての方は1話から読んでみてください。

オーサカ=モノレール中田氏と在日ファンクのハマケン氏トークショー(映画「ミスター・ダイナマイト」先行上映会)

      2016/06/17

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2016年6月15日、渋谷アップリンクにて映画「ミスター・ダイナマイト」先行上映会が行われました。

映画についてはこちらで触れています。ネタバレはないので安心してご覧ください。

アップリンクの劇場は座席数が5〜60席くらいですね。在日ファンクのファンも多くいらっしゃったからか、当日のチケットは発売後またたく間に販売終了してました。

 

日本でファンクをやってるお二人と、ジェームス・ブラウン

さて、トークショーでは二人がJB音楽と出会ったきっかけとか、JBから受けた影響とかについて語っていました。こちらこちらでレポートがまとめられていますので、ぜひ御覧ください。

中田さんはJBを知って衝撃を受けたのちに「アイム・リアル」を聴いてたと言ってました。

衝撃かあ…。

私(84年生まれ)の世代だと、JBを聴いてドタマを撃ちぬかれるような感覚っていうのはなかなか感じづらいんじゃないかなと思うのですが、どうでしょう。ヒップホップや現代的なR&Bを通じてJBに初めて接触していると、まずビートの質感の違い(もちろん本質的にはJBがルーツなんですが)から、JBの音楽が古臭く感じてしまわざるを得ない。もちろんビートだけでなく技法や楽器、当時の録音機材など、いろんな要因が絡み合ってるのですが。
おまけにJBの曲は、リリックが有って無いようなもんですからね。リリカルであるとか詩的であるとかをカッコイイみたいに思って聴いてた青二才(私)からしたら、よけい感動しにくいかもしれません。

だからこそほぼ同世代のハマケンさんが、JBに出会うきっかけとなった作品に71年のパリのライブ盤「ラブ・パワー・ピース」を挙げたのには大いに共感しました。あれはヒップホップから音楽聴き始めたっていう人にとっても別格で迫力が伝わってきます。映画「ミスターダイナマイト」内でも、この頃のファンクはベースによって大きな転換があったというお話が出ていましたが、リズムの活きが段違いなんですね。次々にマグロの大トロを口に突っ込まれているような感じなんです。

ただ初めてJBを聴いたのが71年のパリライブ盤…っていう人は、同世代ではそんなにいないんじゃないのかなあ。必然的に、ファンキー・ドラマーやファンキー・プレジデントなどから聴くんですよね。

 

投げたぜクエスチョン!中田さん・ハマケンさんへの質疑応答タイム

トークショーの最後は質疑応答でした。一人目の質問は在日ファンクのハマケンさんに、どんなダンスの練習をしてるのか?と。

質問者の方は、今回の映画「ミスターダイナマイト」でJBの激しく小刻みにステップするダンスを初めて見たとおっしゃっていて。在日ファンク(もしくはハマケンさん)を通じて、そのファンの方々がJBに触れる機会に巡り合うというのはまさにこのトークショーの意義そのものといえます。

ハマケンさんはいくつかの持ちダンスを披露してました。かわいい!
ハマケンさんが「JBのダンスを例えばYouTubeなどで検索しても、ダンサーさんがやってるダンスはJBのものとは全然違う!」と言ってたのですが…。

わかる!私も検索しましたよ。「ファンキーチキン」とか「ポップコーン」とかでね。でも、ダメなんです。JBのダンスとは全然違って、ダンス初心者にはまるで参考にならない。

ただ、この片足ズリズリダンスができれば、けっこうJBぽくなる、と中田さん。

ジェームス・ブラウンのダンス

(「JAY、アメリカ南部を走る!【3】メンフィスの終わらない夜」より)

なお、YouTubeにはJB本人(?)によるダンスレッスン動画もありますが、これはレッスンとは名ばかりでJBの豊かなリズム感を目の当たりにさせられるだけの動画です。

 

 

二人目の質問もダンス関連でした。「スプリット(股割り)をキメるためにやってることは?」と。

意外なことにお二人とも、そんなに運動はしていないそうです。中田さんが言うには「身体が固くてもスプリットはできる」のだとか。えっ、マジで…2015年、スプリットする身体づくりのためにストレッチ屋さんに通った私には衝撃でした。

在日ファンクのハマケンさんのスプリット

しかし勢いよくゲッダンするため、ヒザを痛めてしまうそうです。やはりある程度、脚を鍛えておく必要があるんですね。

そして僭越ながらこの私も最後の質問者として、お二人に投げかけさせてもらいました。

中田さんにはJBファンクの追求について、ハマケンさんには日本のファンクの追求について、それぞれ何合目くらいまで来たと感じていますか? と。

中田さんはふいに流れてきたJBの「ゲット・オン・ザ・グッド・フット」を聴きながら、

「これはいつ頃の演奏かな…72年かな」

と思って確かめたら…、つい最近フレッド・トーマス(元JBバンドのベーシスト)が仲間たちとやってる地元ギグを録音したものだったそうです。

中田さんは当時のJBファンクの再現のために古い機材を使ってみたりとか色んなことを試してたそうなんですが、向こうの人が演奏したらそういう機材うんぬんを超えて当時の感じが再現できちゃうというのを目の当たりにした、と。

だから何合目とも言えないくらいに、まだまだ遠い道のりなのだそうです。

ハマケンさんは、ロック畑の人とかさまざまな方とご一緒される中で、自分たちのファンクがどこに向かってるのか分からなくなる…と。何合目とか以前に、果たして、いま登っている山は正しいの!?という疑問を持ちながら前に進んでいると答えてくださいました。

けれど、ジェームス・ブラウン氏の生き方こそ自分がどんな山を登っているのかは分からずとも、ひたすら山頂を目指していた…そういう意味では、間違いなくハマケンさんもファンクなんですよね。

 

渋谷アップリンクでは、今後も「ミスターダイナマイト」公開記念イベントが続くようです

アップリンクでは視点を変えてJBを堪能するためのイベントがたくさん企画されていて、その情報が公開されるたびに「えっ…行きたい」と身悶えを余儀なくされる私です。

アップリンクの二階では私が描いたイラストを飾ってくださってるので、ご来場の方はぜひ見てみてください。

おしまい。グッゴー!

 

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